悪役令嬢は友人の恋の行方が気になる

エピローグ

2年後。

王太子テオドロスとマリアの結婚の儀が行われた。それには半年前に結婚したステファニーとセレド伯爵となったロベールも招待された。

お祝いの言葉をマリアにかけると、マリアからは次作品の完成を急がせる言葉が返ってきた。ステファニーは苦笑しながらも急いで書き上げることを約束する。
「マリアったら、こんな時に本の事など気にしなくても良いのに。」
「ステファニーの本は評判が良いからね。出版社からも急いでほしいと連絡が来ていたよ。」
「それは知りませんわ?」
「君に無理をしてほしくないからね。僕のところで止めているよ。」
「そうなのね。ありがとう、それは精神的に助かるわ。さすがロベールね。」
ステファニーがロベールにむかって言うと、ロベールはステファニーの腰を引き寄せて額にそっとキスをした。

真っ赤になったステファニーと嬉しそうなロベールを壇上のテオドロスとマリアが微笑ましく見ている事に、ステファニーは気付かず、ロベールから逃れようとじたばたしている。
そして、友人と自分の幸せがいつまでも続きますように、とこっそりと願った。
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