宮野くんに伝えたい想い~夢の世界から戻る方法は『好き』を伝え合うこと
「俺も家建ててみたけど、何起こるか分からないからこっちで一緒に過ごそうかな」

 眠る部屋はもちろん別。
 彼は、私が眠る部屋の隣の部屋に行った。

 気がつけば外は真っ暗で。
 この世界でも夜は来るんだ。

 さっきまでいた世界とここは、同じ時間なのかな?
 お父さんとお母さんもご飯食べ終わって、今テレビ見てる時間かな?

 葵ちゃんたちはどこにいるのかな?
 ここにいないってことは、ちゃんと家に帰れてる?

 葵ちゃんはなんで宮野くんとあそこにいたのかな? 

 ふたり一緒にいる姿を思い出すだけで気持ちがモヤモヤしてきた。

 いや、まずは目の前のこと考えよう。
 そういえば、着替えとかもあるのかな?

 タブレットを見ると『服、パジャマ』っていうボタンも画面にある。ひとつひとつチェックしていると、本当に沢山の種類があった。

 ドレスもあるんだ! フリフリキラキラした『お姫様』って書いてある、黄色の可愛いドレスを押してみた。

 ついでに全身鏡もアイテムにあったからそれも出して、鏡の前でそのドレスを自分に当ててみた。

 こういうの着たことないな、可愛い!

 それよりも今は……。

 普段着られるような服と、パジャマを選んで出した。

 お風呂をさっき覗いてみたら、シャンプーとか、タオルや歯ブラシもなかったからそれも。

 とりあえず、そんな感じかな?

 お風呂に入ってから、眠る準備をした。 
 そして寝る部屋にあるフカフカで気持ちいいベットに飛び込んだ。

 ベットに入ると、すぐに眠れた。

< 13 / 64 >

この作品をシェア

pagetop