宮野くんに伝えたい想い~夢の世界から戻る方法は『好き』を伝え合うこと
 服屋さんの中にはロングヘアーの綺麗なお兄さんがいた。

 卵と野菜を交換するの上手く出来たから、さっきよりはドキドキしないかな?

「すみません、その服ふたつと、このお花の飾り、交換出来ますか?」
 お兄さんは私が作ったお花をじっと見ていた。

 ダメかなぁ? 
 下手なお花とか思われてたりして……。

 お兄さんがしばらく何も言わないから不安になってくる。

「これ、可愛くて珍しいね。ローブふたつ大丈夫! あとお揃いのお守りふたつもつけてあげる!」

 交換してくれるんだ! 
 しかもお揃いのお守りつき。

 そのお守りは見る角度によって色んな色に光るブレスレット。すごくキラキラしていて、綺麗。

「こんな素敵なものも一緒に交換してもらって、いいんですか?」

「えぇ、あなたが持ってるお花の飾りがとても素敵だから」

「ありがとうございます!」

「これは気持ちを上手く伝えられるお守りなの」

 そう言って、お兄さんは私の腕にそのお守りのブレスレットをつけてくれた。

「小松、お兄さん何て言ってる?」
「交換してくれるみたい! このふたつのお守りも一緒に。このお守りつけてるとね、気持ちを上手く伝えられるんだって!」
「よかったな!」
「ねっ!」
「ありがとうございました」

 ふたりでお礼を言い、その場を後にした。宮野くんもそのお守りをつけた。
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