宮野くんに伝えたい想い~夢の世界から戻る方法は『好き』を伝え合うこと

13*伝えたかった気持ち

 木の陰で着替えた。
 久しぶりにお揃いの服。
 なんだか心が弾む。

「小松、その格好、似合うな」
「あ、ありがとう」

 宮野くんこそカッコよすぎて、すごく似合ってる。

 いつの間にか、いつも通りに話せてる。
 でも、私の気持ちはまだ――。

 きちんと伝えないと。

「宮野くん、ちょっと帰る時、遠回りしてもいい? 色々話をしたくて……」

「いいよ」


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