宮野くんに伝えたい想い~夢の世界から戻る方法は『好き』を伝え合うこと
 私が指さしたその先に、なんと宮野くんと葵ちゃんがいた。

 そしてなぜか私は別に悪いことをしているわけじゃないのに、木の陰に隠れてしまった。

「別に、隠れる必要ないんじゃない?」
「そうだけど……」

 気になる。
 すごく気になる。
 ふたりはなんでここにいるわけ?
 そして何をしているの?

 心がもやもやしすぎて、泣きそう。

「そんなに気になるなら、直接聞いてみれば? なんだか僕も気になるし」

 そう言いながら新井くんが歩き出した。

「ち、ちょっと待ってよ!」

 新井くんの後ろをついて行き、木に囲まれた空間に入った。私たちの気配に気がついたふたりが振り向く。

「えっ? 結芽たち、なんで?」
「それはこっちのセリフ! 葵ちゃんたち、なんで一緒にここにいるの?」

「それは……」

 葵ちゃんが何か言いかけた時、突然目の前がひかりだした。

「何これ! 嫌だ! 怖い」

 葵ちゃんが叫びながら消えた。
 そして目の前が真っ白になって私の意識がなくなっていき――。

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