覆面作家と恋せぬ課長(おまけ 完結しました)
 


「なんだ、森に住むシチューのおばあさんの話って」

 誰が童話を書けと言った、と秋馬に電話で怒られる。

 いや、先輩が集まったネタを読み上げろと言うから……。

「しょうがないな。
 その男とでは駄目だろう。

 俺が一緒に吊り橋に行ってやるよ」

 吊り橋はもういいです。

 そして、これは家の側の森での出来事です、
と思いながら衣茉は訊く。

「あ、そういえば、秋馬先輩。
 この電話の前に違う番号からかけられました?」

 いや、と言う秋馬に、
「そうなんですか。
 いえ、見たこともない番号からかかってきてたので。

 先輩が職場のいつもと違う番号からかけてきたのかと思って」
と言うと、

「いや、かけてないぞ。
 どっかからの詐欺電話だろ」
と言う。
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