捨てられた妃 めでたく離縁が成立したので出ていったら、竜国の王太子からの溺愛が待っていました2
 するとクリフ商会長は意識を失い、大きな音を立てて床に倒れ込んだ。

「お客様、うちの会長が大変ご迷惑をおかけしました。明日には正常に戻ってますので、申し訳ないですがまたご来店いただけないでしょうか?」
「はあ、わかりました。明日、また来ます」
「それでは皆様のお名前を教えていただけますか?」
「はい……」

 どっと疲れが出たので、今日はもう宿を取り休むことにした。アレスがいつの間にか私たち夫婦でダブル、ハイレット様にシングルで部屋を取っていた。

 でもハイレット様は反論する気力もないようで、やはり調子が戻ってないようだ。
 そしてやはりというか、予想通りというか、アレスの嫉妬心が燃え上がり朝まで寝かせてもらえなかった。



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