捨てられた妃 めでたく離縁が成立したので出ていったら、竜国の王太子からの溺愛が待っていました2
もしかして、うっかりなにか取りこぼしていただろうかと真剣に考えた。
アレスは新婚旅行を楽しみにしていた。それは今すでに実現している。その他に夫婦として、なにかあるのか?
出発前のアレスとの会話を思い出す。
確か……王太子夫妻のお役目について話して、それから——
『お役目……それは私にとっても重要なお役目ですよね?』
『もちろんよ! 私たちが力を合わせれば、ラクテウス王国の発展に繋がるわ!』
『それは、つまり……いえ、もう少し夫婦だけでよかったのですが……お嬢様が望むならやぶさかではありません』
『夫婦だけ……そうね、今は私とアレスだけだから、全力で取り組みましょう!』
『はあ、こんなにも熱くお嬢様から求められるとは思いませんでした。ですが、お望みであれば私も全力を尽くします!』
そうだ、こんな感じの会話だったような気がする。
でも、これのどこに取りこぼしがあるのかわからない。
痺れを切らしたアレスが私に問いかけた。
「ロザリア、俺たちの愛の結晶を育みたいのではないのか?」
「あ——」
愛の結晶。なるほど、そういうことだったのか。
あああああっ!! 通りであの時、アレスがすごく嬉しそうに頬を染めて照れていたわけだわ!!
私が子作りに全力で取り組むと勘違いしていたのね……!!
全力……待って、アレスの全力とは!?
アレスは新婚旅行を楽しみにしていた。それは今すでに実現している。その他に夫婦として、なにかあるのか?
出発前のアレスとの会話を思い出す。
確か……王太子夫妻のお役目について話して、それから——
『お役目……それは私にとっても重要なお役目ですよね?』
『もちろんよ! 私たちが力を合わせれば、ラクテウス王国の発展に繋がるわ!』
『それは、つまり……いえ、もう少し夫婦だけでよかったのですが……お嬢様が望むならやぶさかではありません』
『夫婦だけ……そうね、今は私とアレスだけだから、全力で取り組みましょう!』
『はあ、こんなにも熱くお嬢様から求められるとは思いませんでした。ですが、お望みであれば私も全力を尽くします!』
そうだ、こんな感じの会話だったような気がする。
でも、これのどこに取りこぼしがあるのかわからない。
痺れを切らしたアレスが私に問いかけた。
「ロザリア、俺たちの愛の結晶を育みたいのではないのか?」
「あ——」
愛の結晶。なるほど、そういうことだったのか。
あああああっ!! 通りであの時、アレスがすごく嬉しそうに頬を染めて照れていたわけだわ!!
私が子作りに全力で取り組むと勘違いしていたのね……!!
全力……待って、アレスの全力とは!?