君が導き出してくれた私の世界
Chapter4

★さよならは突然に


夏休みに突入した8月。

「ふぅ〜! もう汗だくだよ」

作業していた手を休めて、首にかけていたタオルで汗を拭う唯花ちゃん。

ギラギラと太陽が照らす炎天下の中、私たちは畑仕事をしていた。

ここは、楓くんのおばさんとおじさんがきゅうりをたくさん栽培している場所で、8月を迎えた今では収穫時期に追われている。

「しかし、おばさんたちも大変だね。これを毎年やってるんでしょ」

私たち素人とは比べ物にならないくらい、収穫するスピードは早い。

それに、凛ちゃんも農家の娘とあって慣れた手つきで収穫している。

そんな中、私たちは人助けとして今日から3日間、唯花ちゃんと一緒に作業することになった。
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