【コンテスト作品】たこ焼き屋さんの秘密。


「いただきます」

 ビールと熱々のたこ焼きの相性はまさに抜群だ。

「うまーっ」

 冷えたビール美味しい、最高。

「あっつ……!」 

 まだ中は熱々で、チーズがトロッととろけて伸びるのがまた最高だ。

「これこれ、間違いない」

 やっぱり仕事終わりのビールもたこ焼きも、格別に美味しい。頑張って仕事したかいがあった。
 私はこのために生きているようなものだ。

「チーズうまー」

 ビールがグイグイ進んでしまう。 たこ焼きだけでは足りない私は、更にさきいかに枝豆などのおつまみも追加した。
 こうなると気分はもう、まるで居酒屋だ。

「熱いけど、美味しいよー」

 あのお兄さんの作るたこ焼きって、なんでこんなに美味しいんだろう?
 週に三回とか四回とかは食べてるのに、いつ食べても美味しい。なにを食べても美味しい。

「チーズ……たまらん」

 この伸びるチーズの背徳感がたまらなくて、あっという間に食べ終えてしまった。

「ごちそうさまでした」

 さて、お腹も満たされたことだし、お風呂にでも入ろうかな。 今日は本当に疲れたし、早く寝ようかな。

 そういえば、あのお兄さんの名前、知らないな。
後で聞こうかな?
< 4 / 28 >

この作品をシェア

pagetop