クールな救急医は囲い娶ったかりそめ妻に滾る溺愛を刻む【ドクター兄弟シリーズ】
昨日の言動から近寄りがたい印象があったのだけれど、あれは緊迫した場面だからだったのだろう。とても律儀な人のようだ。


「言えなかったのは私ですから、どうぞ気になさらないでください。あの子を助けてくださり、ありがとうございました。堀田先生が通りかかってくださらなかったら、どうなっていたか」


処置が早かったおかげで助かったのかもしれない。


「私は救急医ですから、当然のことをしただけです」


以前、テレビのドキュメンタリー番組で、救命救急の現場の過酷さを放送していた。

毎日凄絶な症例と向き合い、それでも決してあきらめず……走り回るドクターを見て感動した。

当然のことと言いきる彼は、まさにそんなドクターだ。


「……あの男の子は、あれからどうしていますか?」


ずっと気になっている私は、男の子について尋ねた。


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