クールな救急医は囲い娶ったかりそめ妻に滾る溺愛を刻む【ドクター兄弟シリーズ】
『すみません。寝ていたので気づくのが遅くなりました』

「起こしてごめんなさい。切ります」

『ちょっと待って』


ドクターたちは、昼夜関係なく働いている。
寝ているかもしれないと考えなかった自分の浅はかさに後悔して電話を切ろうとすると、堀田先生の慌てた声が聞こえてきた。


『気にしないでください。それより、どうかしましたか?』

「……あの、右腕がすごく痛くて。も、もげてしまうんじゃないかと思うほどで」

『それはつらいですね。鎮痛剤は?』


私より重傷の患者を診ている彼に、このくらいのことで電話をするなんてとあきれているのではないかと心配したけれど、返ってきた言葉は優しかった。


「飲んでいますが、すぐに効き目が薄れてしまいます」

『右腕は昨日と比べて腫れたりしていませんか?』


指摘され、改めてまじまじと右腕を眺める。見ると余計に痛くなる気がして目をそむけていたのだ。

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