クールな救急医は囲い娶ったかりそめ妻に滾る溺愛を刻む【ドクター兄弟シリーズ】
「いえ。ネットで注文し忘れてしまった物があって、少し買い物に」

「そうか。食べ物はそれなりにあるけど、必要なものがあれば俺が代わりに買ってくるぞ」

「とんでもない!」


生理用品はバッグの中にふたつほど忍ばせてあるけれど、到底それだけでは足りない。

どこかで調達しなければならないけれど、男性には言いにくい。


どうしよう……。

黙り込んでうつむいていると、そのうち車はマンションの地下駐車場に滑り込んだ。

慣れた様子で車を所定の位置に停めた彼は、パーキングブレーキをかけて私を見つめる。


「遠慮はいらない」
「大丈夫――」


言葉が途中で止まったのは、彼の長い指に唇を押さえられたからだ。


「大丈夫という口癖、やめたほうがいい。俺たち医者も包み隠さず症状を教えてもらわなければ適切な処置ができないんだよ」


口癖か……。
そうかもしれない。

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