クールな救急医は囲い娶ったかりそめ妻に滾る溺愛を刻む【ドクター兄弟シリーズ】
看護師がもう一台ストレッチャーを持ってきて、救急隊員と協力して私を寝かせてくれる。


「吉木和奏です。私、あの子の母親じゃないんです。飛び出したところを偶然見かけて……」


そう伝えると、救急隊員が目を丸くして口を開いた。


「そうだったんですか。それでは、あの子のことはこちらで調べます」

「ごめんなさい。私、あの子を守れなかった……」


堀田先生から離れたからか急に不安が襲ってきて、後悔が口をつく。

私がもっとうまく助けられていたら、あの子は頭をぶつけなくて済んだのではないだろうか。


「お母さんじゃないのに、こんなケガまでして助けてくれたんですよね。十分立派です。堀田先生はお若いのに腕がいいんです。あとは先生にお任せして、吉木さんも治療しましょう」


看護師に優しく諭されて、涙があふれてくる。

うなずくとすぐにストレッチャーは動き始めた。


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