彼女の夫 【番外編】あり
「いえね、本当かどうか確かめたかったんです。だってこんな大企業の社長さんが娘のお相手なんて、何かの間違いか騙されてると思うじゃないですか」
そう、俺の目の前にいるのは彼女の母親だ。
電話で、ざっと用件を話して時間を作ってほしいと伝えたところ、こちらに来る用事があるから会社で会いたいと言ってきたのだ。
「娘は再婚だし、仕事以外にこれといって取り柄もない。朝も夜もなく休みの日だって病院から呼び出されることもあるし、夫を支える優雅な社長夫人なんてとても勤まるわけがないんです」
「私は彼女に、その役割は求めていませんから」
「・・最初は周りも黙っているでしょう。でも、そのうちいろいろ言い始めるわ。そしてそれが続けば、いつかあなたも娘に冷たい目を向けるようになる・・。不幸になる結婚なら、私は反対です」
「結婚にこだわるつもりはありません。彼女と一緒にいられれば、形式は問わない。ずっとこのまま、恋人の関係でもいいと伝えています」
でもそれじゃ・・と、彼女の母親はつぶやいた。
彼女も同じように『だけど・・それじゃ玲生さんが・・』と言った。
もしかして、ふたりとも・・・・。
「私を・・心配しているんですか?」
「・・娘との結婚で、あなたはいろいろな場面で板挟みになるでしょう? 会社と娘を守るために、あなたが誰よりも苦しむのは分かりきったこと。娘のせいで、あなたは築き上げた地位や名誉を犠牲にするのよ?」
そう、俺の目の前にいるのは彼女の母親だ。
電話で、ざっと用件を話して時間を作ってほしいと伝えたところ、こちらに来る用事があるから会社で会いたいと言ってきたのだ。
「娘は再婚だし、仕事以外にこれといって取り柄もない。朝も夜もなく休みの日だって病院から呼び出されることもあるし、夫を支える優雅な社長夫人なんてとても勤まるわけがないんです」
「私は彼女に、その役割は求めていませんから」
「・・最初は周りも黙っているでしょう。でも、そのうちいろいろ言い始めるわ。そしてそれが続けば、いつかあなたも娘に冷たい目を向けるようになる・・。不幸になる結婚なら、私は反対です」
「結婚にこだわるつもりはありません。彼女と一緒にいられれば、形式は問わない。ずっとこのまま、恋人の関係でもいいと伝えています」
でもそれじゃ・・と、彼女の母親はつぶやいた。
彼女も同じように『だけど・・それじゃ玲生さんが・・』と言った。
もしかして、ふたりとも・・・・。
「私を・・心配しているんですか?」
「・・娘との結婚で、あなたはいろいろな場面で板挟みになるでしょう? 会社と娘を守るために、あなたが誰よりも苦しむのは分かりきったこと。娘のせいで、あなたは築き上げた地位や名誉を犠牲にするのよ?」