だからこの恋心は消すことにした。





「おら、顔こっち向けろよ」

「…何ですか。急に」



マテオにそう言われたのでマテオの方へ顔を向ける。
すると…



「っ!」



マテオにキスされた。
まただ。

これで何回目かと言われるとわからない。
マテオはこうやって急にキスをする癖がある。



「魔法使いのお気に入りのラナ様?今、俺の魔力をちょっとばかしお前に与えておいた。このまま国王に命令でもして来い。俺がプリモに泊まりたいから予算を出せってな?俺の魔力がチラつけば恐怖で受け入れるだろうよ」

「…だ、だからってキスで魔力を与えないでくださいよ!もっと他の方法があるでしょう!」

「キスが1番効率的だろうが?それともあれか?こんなにもキスしてきた仲なのに恥ずかしくなっちまったのか?」

「当たり前でしょう!慣れるわけないじゃないですか!」

「はっ!かわいい奴だな。もっとキスしてやらないと」

「何でそうなるんですか!」



もう一度またキスをしようとしてきたマテオを私は何とか両手で押し除ける。


何度も何度もされないから!


そうやってマテオと変な攻防をしていると急にエイダンが私たちに近づいて来た。
そしてそのまま私の顔に自分の顔を寄せた。


え、何。


私の両手はマテオの顔を押さえている。
肩をマテオに抱かれている為、身動きも取れない。


今の私には逃げ場がない。


目の前に迫る美しすぎるエイダンの顔。
何を考えているのかわからないアメジストの瞳が私をまっすぐ見つめている。


それだけでドクン!と心臓が跳ねた。




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