大嫌いなキミに愛をささやく日
『な、ないです!ありがとうございます……っ』

『それならよかった』

『……〜っ』



さすが「鳳条」家に仕える執事さん。すごく紳士だ。

煌人のお母さんは「女王様みたいに振る舞う」って、前に煌人が言ってた。



――男は自分に跪(ひざまず)くのが当たり前。レディーファーストをしない男は、男じゃないってさ



執事さんの紳士ぶりを見る限り……。

煌人のお母さんの考えは「鳳条家で働く人たち全員」にも浸透してるみたい。

そして全員が、もれなく紳士になっている。



『(煌人は別にして。執事さんは大人ですごくカッコイイから、思わずドキドキしちゃうんだよね)』

『おい!凛!』

『な、なに……?』



顔を赤らめて俯く私を、めざとく発見した煌人。

両手を執事さんに拘束される中、ジト目でイチャモンをつけてきた。



『コイツを見ちゃダメだ!』

『え、コイツって執事さん?』

『そう!こいつ天然女キラーだから!会った女の全てを骨抜きにしていく、罪しかねぇ男なんだよ!』
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