愛してると言わせたい――冷徹御曹司はお見合い妻を10年越しの溺愛で絆す
(藤江さんにとっては少額なのかもしれないけど、私にとっては大金。本当に支払ってもらっていいの? 悪いことをしている気分になる)
するとフッと笑った朝陽に手招きされた。
「そろそろこっちに戻ってきて。隣に成美さんがいないのが寂しい」
「は、はい」
父から離れて朝陽の横に座り直すと、手を軽く握られた。
胸はしっかりと高鳴るが、笑みは返せない。
「納得していない顔だな。俺たちは夫婦だ。妻が困っていたら俺は夫として助けたいと思うけど、君は違うの?」
「私も同じです。藤江さんが困っていたら全力で助けます」
「ありがとう。この先の長い夫婦生活で、きっと君の助けが必要になる時が来ると思うんだ。だからもし今回の件で恩を感じてくれるなら、その時に力を貸してほしい。それで納得してくれないか?」
夫婦として助け合おうという求めは、成美の真面目な考え方に合致して、今度は素直に頷くことができた。
「父を助けてくださってありがとうございます。いつか必ずご恩をお返しします」
「ああ。よろしくな」
成美にやっと笑顔が戻り、朝陽が満足げに微笑んでいる。
するとフッと笑った朝陽に手招きされた。
「そろそろこっちに戻ってきて。隣に成美さんがいないのが寂しい」
「は、はい」
父から離れて朝陽の横に座り直すと、手を軽く握られた。
胸はしっかりと高鳴るが、笑みは返せない。
「納得していない顔だな。俺たちは夫婦だ。妻が困っていたら俺は夫として助けたいと思うけど、君は違うの?」
「私も同じです。藤江さんが困っていたら全力で助けます」
「ありがとう。この先の長い夫婦生活で、きっと君の助けが必要になる時が来ると思うんだ。だからもし今回の件で恩を感じてくれるなら、その時に力を貸してほしい。それで納得してくれないか?」
夫婦として助け合おうという求めは、成美の真面目な考え方に合致して、今度は素直に頷くことができた。
「父を助けてくださってありがとうございます。いつか必ずご恩をお返しします」
「ああ。よろしくな」
成美にやっと笑顔が戻り、朝陽が満足げに微笑んでいる。