愛してると言わせたい――冷徹御曹司はお見合い妻を10年越しの溺愛で絆す
「わたくしも成美さんに助けていただきましたのよ。こうして主人と一緒に孫に会いに来られるのは成美さんのおかげです」

四人が頭を下げ合っていると、清香を抱いた朝陽が苦笑しながら止める。

「そういうのはナシにしましょう。清香が退屈しているので、たくさん構ってあげてください」

清香の色白な肌とパッチリとした二重の丸い目は成美に似ている。

耳や爪の形、髪の色がやや茶色いのは朝陽似で、ちょこんとした鼻やさくらんぼみたいな唇がどちらに似ているのかはまだよくわからない。

ふっくらとした頬にムチムチした腕や足、ぽっこり膨らんだお腹が愛らしい。

今日はおめかしして、夫婦で選んだ落ち着いたピンク色のドレスを着ている。

やっと耳下まで伸びた柔らかい髪を飾るのは、ドレスと同じ素材のヘアバンドだ。

よだれが多いのでスタイは欠かせないのだが、実は両親たちの到着前にそれについて夫婦で少々言い合った。

朝陽がこの日のために用意した、レースに縁どられた高級スタイを清香が嫌がったのだ。

しかし朝陽は泣いている清香をあやすばかりでスタイを外そうとしないから、成美が注意した。

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