愛してると言わせたい――冷徹御曹司はお見合い妻を10年越しの溺愛で絆す
今度は勢いを感じさせるあやし方で清香のツボにはまり、身をのけ反らしていつまでも笑っている。

「じぃじの顔でも笑ってくれるのか。清香はいい子だ。よしよし、もう一度だな」

(陰で自分を〝じぃじ〟と呼んでいたんだ。接し方がわからなかっただけで、お父様も孫と交流したかったのね)

清香の笑い声に引き寄せられるように、ダイニングテーブルにいた皆がこちらに集まってきた。

「由紀子、見てくれ。こうしたら清香が笑うんだ。じぃじの顔が好きみたいだぞ」

「あら、ほんと。でも清香ちゃんは、ばぁばの方が好きよね?」

「あいっ」

きっと意味は理解していないと思うが、清香は問いかけられると元気に手を上げてお返事する。

すると成美の膝から孫娘を抱き上げた母親が、夫に向けて勝ち誇ったような笑みを浮かべた。

朝陽の父は悔しそうに顔をしかめ、悪いと思いつつも笑ってしまう。

成美が楽しそうだと清香も嬉しいようで、孫が笑えば祖父母全員の目が細くなる。

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