愛してると言わせたい――冷徹御曹司はお見合い妻を10年越しの溺愛で絆す
心はフッと軽くなり、成美の笑顔を見た彼も笑った。
(藤江さんが嬉しそう。このイヤリングはいただくのが正解なのかも)
「ありがとうございます。大切にします」
「こちらこそ、受け取ってくれてありがとう」
成美の腰にさりげなく腕を回した朝陽が店内に誘う。
エスコートし慣れているのかひとつひとつの動きが自然で優雅だ。
異性との接触に慣れていないので成美の鼓動は高まるが、頼りがいのありそうな腕にリードされて安心感も湧いた。
彼の言動の端々に気兼ねなく食事を楽しめるようにという配慮が伝わってきて、成美は頬を染めて彼の横顔を見た。
(藤江さんは、私よりもすごく大人なんだ)
ドアの内側は小さなロビーのようになっていて、その奥にガラスの内扉があった。
その先が客席のようで、藍色の絨毯敷きの広間にシャンデリアが下がる豪華な空間では、上品な客たちが食事を楽しんでいた。
「藤江様、いらっしゃいませ。お待ちしておりました」
対応してくれたのは黒いベストを着た四十代に見える男性店員で、胸にマネージャーと書かれたプレートをつけている。
(藤江さんが嬉しそう。このイヤリングはいただくのが正解なのかも)
「ありがとうございます。大切にします」
「こちらこそ、受け取ってくれてありがとう」
成美の腰にさりげなく腕を回した朝陽が店内に誘う。
エスコートし慣れているのかひとつひとつの動きが自然で優雅だ。
異性との接触に慣れていないので成美の鼓動は高まるが、頼りがいのありそうな腕にリードされて安心感も湧いた。
彼の言動の端々に気兼ねなく食事を楽しめるようにという配慮が伝わってきて、成美は頬を染めて彼の横顔を見た。
(藤江さんは、私よりもすごく大人なんだ)
ドアの内側は小さなロビーのようになっていて、その奥にガラスの内扉があった。
その先が客席のようで、藍色の絨毯敷きの広間にシャンデリアが下がる豪華な空間では、上品な客たちが食事を楽しんでいた。
「藤江様、いらっしゃいませ。お待ちしておりました」
対応してくれたのは黒いベストを着た四十代に見える男性店員で、胸にマネージャーと書かれたプレートをつけている。