危険な彼に焦がれて


今度は苦笑された。


「あ、ここが食堂だよ」


案内された食堂も広かった。


ここはどこもかしこも広い。


「朝、昼、夜は基本的にここで食べるよ。組員達も一緒にね」


「ふーん」


つまり、交流の場となるわけね。
 

「じゃあ、次行くね」


そう言って案内されたのは、部屋だった。


「ここは誰の部屋なの?」


「もちろん、珠那ちゃんの部屋だよ」


私の……?


「部屋の中を見てみる?」


「うん」


「分かったよ。ロックを解除するから、ちょっと待ってね」


そう言ってリモコンらしき物を取り出した。


そして、何やら操作すると、ドアが開いた。


部屋ももちろん広かった。


むしろ、私1人ではもったいないほどの広さ。

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