危険な彼に焦がれて


そうなると、他で役に立たないとね。


私が持っているもの……


「じゃあ、もうそろそろ次行こっか」


「分かった」


次に行くことになったから、一旦考えていたことをストップする。


部屋から出て、また歩き出した。


「次はどこ行くの?」
 

「次は執務室だよ。ついでに教えたい仕組みがあるし」


「教えたい仕組み?」


「まぁ、それは着いた後で」


ここでは言えないことなのか、そう言われた。


それ以上聞くことはせず、無言になる。


「着いた。この隣が執務室だよ」


「へぇ、そうなの」


何故か優雅さんは周りを見渡した後、何もない壁に触れた。


すると、突然扉が現れる。


「隠し扉?」


驚きながら思わず呟いた。

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