離婚を決意したはずが、スパダリ社長の独占愛によって離してはくれません!
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「……でね、健太郎さんはすごい人なのよ〜」
「はははっ! そんなことはないよ。だが、いつかは六條より上に行こうと思っているよ」
縁談相手である藤並さんは、伯母様と二人で話を進めている。私は除け者のように話には参加できない空気が漂っていた。
「良い方でしょう? お金もたくさん持っていらしてね、不自由なく過ごしてもいいと言っているわ。だからあなたの借金なんて、一括で返せちゃうのよ」
「そりゃそうだ。俺にかかれば、そんな金は一瞬で返せちまう」
彼は、はははっと下品に笑うと咀嚼音を立てながら「光寿さんも遠慮しないで食べなさい」と言った。私は、こんな人初めてでとても嫌だと思ってしまった。
テーブルマナーはなってないし、行儀も悪い。
体格をとやかく言うのは気が引けるが、ふくよかでスーツは合ってない。ボタンがはち切れるんじゃないかと思うくらい……こんな人と結婚するのかと思うとどうしようもなくゾッとする。