奈落の果てで、笑った君を。




子猫ちゃんってなに…。

尚晴、わたしは猫じゃないよ人間だよ。



「尚晴、いつもの尚晴はどこ行っちゃったの?」


「俺はいつもこうだろ?あー、まじ可愛すぎて食べちゃいてえな」


「………」



女たらし、女殺し、助平。

今の尚晴を見た3人からはそんな言葉が飛び交っていた。



「わたしおせち食べたい!尚晴どいて!」


「俺はお前を食べたい」


「……???」



理解しようとすればするほど、ぐんぐん首は傾く。

すると背中からそっと支えられた手に、私の顔の向きは変えられた。



「しょうせ……わ、」



ちゅっと、頬に触れた初めての感触。


なにしてるの?

どうしてわたしの頬っぺたに唇なんか付けたの?



「わーー、とうとうやっちゃったねえ尚晴くん。あらら可哀想に。
意識のない自分が手を出すって、他の男に好きな子の初めてを奪われたときと同じくらい虚しいって」



ちゅっ、ちゅっ───…。

頬っぺただけじゃなく、まぶたにおでこに落としてくる尚晴。



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