見つけたダイヤは最後の恋~溺愛は永遠の恋人だけ~
夜の8時をまわる頃、長野のマンションに着いた。

夕ごはんを外で食べてきたから少し遅くなったけど、あとは寝るだけだしね。


「ただいま~」

伊織が、うーん…て身体を伸ばしてる。
「ふぅ、やっぱ日帰りはちょっと疲れるな。乃愛、大丈夫か?」

「うん、私は大丈夫。伊織は往復運転だもん、疲れるよね……ごめんね、任せちゃって…」

「だーかーらー、それはいいんだって」

「明日からの準備はほとんどしてあるし、お風呂に入って早めにお休みしよ?」

「そうだな。まぁ明日は県内の空港だけど、時間が早いからな」

「うん。だから伊織が先に入って?上がったら先にお休みしてていいからね」

「乃愛が先に入りな」

「だーめ。伊織の方がお疲れなんだから」

「ん…じゃあとりあえず風呂沸かすか」


お風呂の準備ができるまで、明日からの旅行の荷物の確認をしておこうっと。




「乃愛~、風呂沸いたからおいで~」

ん?おいで?
伊織が先に入るんだよね?

「どうしたの?伊織が入るんだよ?」

「一緒に入ろ?だってそれ、俺が脱がすんだよね?」

あ、今朝の…

ん…
今日、頑張ってくれたもんね。
それに『何でも言うこと聞いてあげる』って言ったしね。ふふっ。

「そうだったね。じゃあ…一緒に入るから…脱がせてくれる?」

「…やべぇ、すげぇ嬉しい!まさか乃愛がそんなすぐOKしてくれるとは」

「ふふ、伊織にごほうび、って言ったら偉そうなんだけど。今日は運転も頑張ってくれたし、私のためにたくさん気を遣ってくれたから…」

「あー、すっげ嬉しい。そう思ってくれんのがすげぇ嬉しいわ」

「じゃあ…お風呂入ろ?でも変なことしちゃダメだからね?」

「はは、変なことなんてしないよ。キスはするけど」

そう言いながら、伊織はワンピースのみならず、ストッキングや下着までスルスルと脱がせていった。

…その合間合間にキスを挟んで。

そこからもう甘い雰囲気が漂ってはいたんだけど…やはりというか何というか。


伊織は私の髪の毛から身体の隅々まで丁寧に洗ってくれて、そしてなぜかバスルームに響く私の声…


「変なこと…しないって…言ったじゃない…」
呼吸が乱れ、のぼせそうなくらい赤い顔の私。

「ふ、変なことなんてしてないよ。ただ…乃愛を愛しながら丁寧に洗ってるだけ。あぁ…可愛い…」

丁寧に洗うって…普通、舌は使わない…
それ、洗うって言わないから…

でも、今日は伊織へのごほうびだから…好きなようにさせてあげよう。ふふ。




「乃愛、ベッド行こ…俺もう待てない、すぐに乃愛に入りたい」

「ん……」

…って、結局こうして愛されちゃうんだよね。
でもそれがすごく幸せって思うんだ。
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