見つけたダイヤは最後の恋~溺愛は永遠の恋人だけ~
さーて、今日から忙しくなるぞ!



今日のプレイベントでは屋内施設のみ開放している。

まぁ開放といってもマシン関係はお客様は見学するだけで、ジムや施設内の器具については、うちのインストラクター達が使いながら説明する。

俺もデモンストレーションしたかったけど、立場的にまとめ役なのでナッシーにダメだと言われてしまった……しょぼん。

なので、ホスト役として施設内を回って不備がないか確認したり、招待客の対応をしていた。



俺が施設の入場口に戻ると、ちょうど諒の家族と乃愛が礼翔を抱っこしてやって来た。

「あっ諒、麻依さん、わざわざ北海道まで来てくれてありがとう」

「伊織、施設のオープンおめでとう!あとご招待もありがとな。こっちこそ旅行のチャンスをもらえてラッキーだったよな、麻依」
「そうなの、こういう機会がないとなかなか行先も決まらなくて、ねっ」
「ほんとそう。だからありがたかったよ」

二人でそう言ってくれるのが嬉しいよな。

「いおりくん、昨日はSJAの777(トリプルセブン)だったよ!」

「SJAのトリプルセブン?何だ、旭」

「知らないの?SJAは日本さくら航空のスリーレターコードで、トリプルセブンは機種だよ」

「あぁ、飛行機だったか。旭、詳しくなったなー」

「まぁね、パイロットになるにはこれくらい知ってないとね」

「すごいな…マジでパイロットになりそうだな」

小学生になった旭は相変わらず飛行機が好きなんだよな。ふ、将来が楽しみだな。

「ハハッ、なりたかったら頑張ってなればいいさ。本気なら応援するだけだしな、麻依」
「ふふ、そうだね」

「のあちゃん、はるひもひこーきのったんだよ!」

「飛行機、楽しかった?」

「うんっ!これね、おねえさんにもらったの」
と、SJAの飛行機柄の折紙を見せてくれた。

「はるひもひこーきのおねえさんになるんだよ」

「そっかぁ、じゃあはるひちゃんの飛行機に乗りに行くね」

「うんっ!そしたらおりがみあげるねっ」

「ふふっ、ありがとう。楽しみにしてるね」


「じゃあ諒、案内するよ」
と、俺が礼翔を片腕で抱きあげると、諒も由飛くんを同じ様に抱っこした。

「あっくん、お友達の由飛くんだぞ?」

諒と俺は身長も変わらないから、同じ高さの目線の二人はお互い不思議そうに見てる。

ははっ、諒とパパ同士でいるのがなんかすげぇ嬉しいんだよな。



…それから施設を一通り案内して回り、他のイベントも無事に終わると、諒一家と乃愛と礼翔は、兄貴の家族やおふくろと合流して、更に乃愛の家族とも会うと言ってパークを後にした。

まぁ親父と兄貴達と俺も後からそこに合流するんだけどな。

なんかこうして集まるのって結婚式の時を思い出すな…
ってゆーか、そのメンツじゃん。
んじゃ、ナッシーも呼ぼうっと。

今日の夜は楽しくなりそうだな!
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