見つけたダイヤは最後の恋~溺愛は永遠の恋人だけ~
程なくして戻ってきたナッシーに、折り畳んだ小さな紙を渡した。

「…ナッシー、これ乃愛ちゃんに渡してくんね?つか絶対渡して」


それは〝今週の土曜日 午前10時 病院のエントランスで乃愛ちゃんが来てくれるの、ずっと待ってる〞って書いたメモ用紙。


「クルッポー、伝書鳩ナッシー了解クルッポー。後で豆くれよクルッポー」

甲高い声で鳩になりきるナッシーに笑った。

「ははは、いくらでもやるから、頼むな」

「任しとき!」
顔に似合わない厚い胸板をパンと叩いて、ナッシーは帰って行った。

ほんといいヤツ。



一人になった俺はもう一度、乃愛ちゃんからの手紙を見た。


そこには、俺のケガに対する謝罪、おとといの俺と公佳の会話を聞いてしまった事とその謝罪、俺が好きだって事、だから俺に会うのが辛くなるからクラブもやめるって事…などが書いてあった。

乃愛ちゃんらしい、まっすぐで優しくて綺麗な字。



つーか、さらっと書いてあるけど…

俺のことが好き?
乃愛ちゃんが?
俺のこと?

え?え?マジで?
てかどーゆう意味で好き?
インストラクターとして?
じゃねぇよな…

男として…だよな…


うわぁ…マジで!?
マジなら本気で嬉しんだけど!


…って、俺に会うのが辛くてやめるって、何で?

…あ…もしかして、俺が公佳を好きだって思ってんのか?

もしそうだとしたら…早く誤解を解かねぇと…

早く会いたいよ、乃愛ちゃん。
俺の話を聞いてよ。

んで乃愛ちゃんの思いも聞かせて。

その可愛い唇から…俺が好きだって聞きたいよ…


乃愛ちゃん…


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