見つけたダイヤは最後の恋~溺愛は永遠の恋人だけ~
結局、予定通り二人で家具屋さんに行き、ベッドや使いやすそうな収納ケースとラック等を購入し、大きいものはベッドと一緒に後日届けて貰うことにした。
お揃いのパジャマも買ってホクホク顔の伊織さんに、私もニコニコしちゃった。
「そういやさ、大事なこと忘れてたけど。乃愛の親御さんはどう思うかな、俺と結婚するって言ったら。俺の事も信用されるかわからないし…再婚はまだ早いって言われたりするかな」
「んー…たぶんそういうのは言われないと思います。実は、両親には全部話してるんです。宏哉の浮気がわかってからのこと」
「全部?」
「はい、全部。宏哉の浮気相手が葉月だったことも、伊織さんと公佳さんが力になってくれたことも。もちろん伊織さんが私を守ってケガされたことも…あっ私の親も治療費をお支払いすると言ってますので。あと…私が伊織さんの事を好きっていうのは言ってないけど、もしかしたら薄々気づいてるかも。だから、伊織さんのことは好印象だと思うし、伊織さんのお気持ちが両親に伝われば早いとも言わないと思いますけどね」
「そうなんだ。ご両親と仲がいいんだね」
「はい、離れている分、よく連絡は取ってるかな」
「実家ってどこ?あ、それすら知らなかったな」
「北海道です。札幌の郊外で」
「へぇ!いいね、北海道好きだよ」
「伊織さんは?」
「うちは横浜。だから北海道の広大な自然に憧れて、大学は北海道にある体育大に行ったんだ。札幌からまあまあ近いとこだったから札幌にも遊びに行ってたし」
「そうなんですね。ほんと、自然ならたくさんありますからね、ふふ」
「じゃあさ、早い内にご両親に挨拶に行きたいな。同棲するにしてもやっぱ許可は貰っときたいし」
「ありがとうございます。そう言ってくれるのがすごく嬉しいです」
「そうか?普通じゃない?」
「あ…元旦那の話ですけど……宏哉は大学の時に私のマンションに転がり込んできて、そのままそこで結婚生活もしてましたからね…何となく始まった同棲からズルズルと」
「あぁ、そうなんだ。でも家賃は折半してたんだろ?」
「賃貸じゃないんです。私が大学に入る時に親が買って用意してくれたマンションなので」
「ん?じゃあ、こう言っちゃ悪いけど、そいつはタダで住んでたってこと?」
「そうとも言えますね…。まぁお金云々よりも、一緒に住むなら住むできちんとけじめをつけて欲しかったって思ってたので、さっき伊織さんが同棲でもちゃんとご挨拶に来て下さるって言うのがすごく嬉しかったんです」
「そっか。…ねぇ、乃愛はなんでそいつと結婚したの?馴れ初めは?」
「え?…えぇと…」
「いいよ、ちゃんと聞くから」
「はい…。宏哉には大学4年の時に告白されて付き合い始めたんですけど、それから程なくして私のマンションに居つく様になって…気付いた時には宏哉は自分の住んでたアパートを解約しちゃってて。それでも好きだったし、お互い仕送りしてもらってたのとバイトのお給料で、食費とか必要なものは折半してたから困ることもなくて…。それで働き始めてから宏哉が結婚したいって言ってくれて、生活はそのまま…って感じです」
「乃愛はそいつのどこが好きだったの?」
「どこが……んー、どこだろう……何か告白の時点からすごく押されてて、それからもずっと好きだって言われてて…優しかったし…話してて楽しかったし…気付いたら私も好きになってた感じ…かな」
…でも、あれだけ好きって言ってても…気持ちが変わるのはあっけないものなんだな…
少し当時の事を思い出してしまい、ため息が出た。
「そっか。結婚も自然とそうなった感じか」
「んー…そうですね…」
この日の夕飯は外食をして、伊織さんは遅くならない内に私を家に帰してくれた。
何がなんでもベタベタしてたい!っていうんじゃなくて、ちゃんと私の仕事や体の事も考えてくれてるんだと思うと、より愛しさが込み上げてくる。
私、こんなにも誰かを強く好きだって思ったこと、無いかも…
伊織さんだけは……
誰にも取られたくない。
お揃いのパジャマも買ってホクホク顔の伊織さんに、私もニコニコしちゃった。
「そういやさ、大事なこと忘れてたけど。乃愛の親御さんはどう思うかな、俺と結婚するって言ったら。俺の事も信用されるかわからないし…再婚はまだ早いって言われたりするかな」
「んー…たぶんそういうのは言われないと思います。実は、両親には全部話してるんです。宏哉の浮気がわかってからのこと」
「全部?」
「はい、全部。宏哉の浮気相手が葉月だったことも、伊織さんと公佳さんが力になってくれたことも。もちろん伊織さんが私を守ってケガされたことも…あっ私の親も治療費をお支払いすると言ってますので。あと…私が伊織さんの事を好きっていうのは言ってないけど、もしかしたら薄々気づいてるかも。だから、伊織さんのことは好印象だと思うし、伊織さんのお気持ちが両親に伝われば早いとも言わないと思いますけどね」
「そうなんだ。ご両親と仲がいいんだね」
「はい、離れている分、よく連絡は取ってるかな」
「実家ってどこ?あ、それすら知らなかったな」
「北海道です。札幌の郊外で」
「へぇ!いいね、北海道好きだよ」
「伊織さんは?」
「うちは横浜。だから北海道の広大な自然に憧れて、大学は北海道にある体育大に行ったんだ。札幌からまあまあ近いとこだったから札幌にも遊びに行ってたし」
「そうなんですね。ほんと、自然ならたくさんありますからね、ふふ」
「じゃあさ、早い内にご両親に挨拶に行きたいな。同棲するにしてもやっぱ許可は貰っときたいし」
「ありがとうございます。そう言ってくれるのがすごく嬉しいです」
「そうか?普通じゃない?」
「あ…元旦那の話ですけど……宏哉は大学の時に私のマンションに転がり込んできて、そのままそこで結婚生活もしてましたからね…何となく始まった同棲からズルズルと」
「あぁ、そうなんだ。でも家賃は折半してたんだろ?」
「賃貸じゃないんです。私が大学に入る時に親が買って用意してくれたマンションなので」
「ん?じゃあ、こう言っちゃ悪いけど、そいつはタダで住んでたってこと?」
「そうとも言えますね…。まぁお金云々よりも、一緒に住むなら住むできちんとけじめをつけて欲しかったって思ってたので、さっき伊織さんが同棲でもちゃんとご挨拶に来て下さるって言うのがすごく嬉しかったんです」
「そっか。…ねぇ、乃愛はなんでそいつと結婚したの?馴れ初めは?」
「え?…えぇと…」
「いいよ、ちゃんと聞くから」
「はい…。宏哉には大学4年の時に告白されて付き合い始めたんですけど、それから程なくして私のマンションに居つく様になって…気付いた時には宏哉は自分の住んでたアパートを解約しちゃってて。それでも好きだったし、お互い仕送りしてもらってたのとバイトのお給料で、食費とか必要なものは折半してたから困ることもなくて…。それで働き始めてから宏哉が結婚したいって言ってくれて、生活はそのまま…って感じです」
「乃愛はそいつのどこが好きだったの?」
「どこが……んー、どこだろう……何か告白の時点からすごく押されてて、それからもずっと好きだって言われてて…優しかったし…話してて楽しかったし…気付いたら私も好きになってた感じ…かな」
…でも、あれだけ好きって言ってても…気持ちが変わるのはあっけないものなんだな…
少し当時の事を思い出してしまい、ため息が出た。
「そっか。結婚も自然とそうなった感じか」
「んー…そうですね…」
この日の夕飯は外食をして、伊織さんは遅くならない内に私を家に帰してくれた。
何がなんでもベタベタしてたい!っていうんじゃなくて、ちゃんと私の仕事や体の事も考えてくれてるんだと思うと、より愛しさが込み上げてくる。
私、こんなにも誰かを強く好きだって思ったこと、無いかも…
伊織さんだけは……
誰にも取られたくない。