クールな許嫁の甘い独り占め。Ⅱ
うん、これにしよう!
シンプルでかわいいし、ペアルック感強いし、何より蒼永がかわいい。
「お会計してくるね!」
「俺が出すよ」
「いーの!これは私の我儘だから私に出させて!」
何より誕生日だもんね!
カチューシャを買ってその場で付ける。
もうこれだけでテンション上がっちゃう!
「えへへ〜」
「咲玖はかわいいけど、俺はやっぱり変じゃない?」
「ぜんっっぜん変じゃないから!!」
「そう?知り合いに見られたら嫌だな…」
蒼永は基本的にポーカーフェイスであんまり表情変わらないんだけど、なんとなーく複雑そうにしてるのがわかって、それがまたかわいい。
「ねぇあそこに超絶イケメンいるんですけど…」
「ほんとだ!ヤバ!イケメンが耳付けてるのかわいすぎるっ!」
「マジでめちゃめちゃ顔がいいな…」
ほら、別の女子グループにも囁かれてる。
そうなんです、私の許嫁は顔がいいんです。
なんでだろう、夢の国パワーなのかテンションMAXだし優越感すら感じてしまう。
今、私って世界一ハッピーなのかもしれない!
「咲玖、どこから行くの?」
「え?」
「いやアトラクション乗らないの?」
「――あっ!!そういえばそうだね!?」
耳付けただけで満足しちゃってた!!