婚約破棄された公爵令嬢は冷徹国王の溺愛を信じない
『それはどうかな。噂というのはいつも大げさなものだ』
『火のないところに煙は立たないって言いますよ。実際、僕はともかく三人は……』
 意味深な言い方のニコルを、三人は嘘つきだと責めるように見た。
 戦場で一番手に負えないのはニコルだ。
『では、決定ですね』
『ああ』
 ジュストの意見はすでに固まっていることに気づいて、ニコルもシメオンももう反対はしなかった。
 それからのジュストは、結婚にまつわる些事はエルマンに任せていたため、花嫁の部屋を翼棟に用意していたのは昨日まで知らなかった。
 とはいえ、ジュストに不満はない。
 花嫁には──ルチアには悪いが、ジュストは彼女のご機嫌を取っている場合ではないのだ。
 ひとまず内乱は収めたものの、反乱分子はまだあちこちにいるだろう。
 それらを制圧し、抑止するためにも、アーキレイ伯爵との会談は何を置いても優先させなければならない重要なものだった。
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