婚約破棄された公爵令嬢は冷徹国王の溺愛を信じない
 背後でジュストがさらに驚く気配がする。
 ジュストだけではなく、出迎えたバランド王国側の者たちもかなり驚いているらしい。
 ルチアはそんなことにはかまわず、慕ってついてきてくれた使用人たちに笑顔を向けた。
「もちろんです」
「ルチア様の結婚式に参列できるなんて、嬉しいです! バランド国王陛下、ありがとうございます!」
 ルチア側の者たちの喜びように、ジュストも他の者たちも戸惑っていた。
 噂の通りなら、使用人たちはルチアに虐げられているからだろう。
 ルチアは再びジュストへと振り返ると、今度はにっこり笑った。
「それでは、式場へ案内してくださいますか?」
 ルチアの差し出した手を、ジュストはしぶしぶ取って歩き始めた。
 出迎えの者たちは呆気に取られていたが、その中で目を引く三人がルチアとジュストの後を追う。
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