愛が溢れた御曹司は、再会したママと娘を一生かけて幸せにする
「母さんが綺麗にラッピングしてくれたんだ」

「本当にありがとう。おじさんとおばさんにもお礼を言っといてね」

「あぁ、わかったよ」

 おじさんとおばさんだけじゃない、商店街のみんな顔を合わせると声をかけてくれて、凛に食べさせてあげてといって色々な物をくれる。

 商店街のみんなに出会えて本当に私は幸せだと思う。

「それにしても寂しくなるな。結婚したら当然東京に戻るんだろ?」

「そうだと思う」

 結婚後の話をまだはっきりと遼生さんとはしていないけれど、彼の仕事は東京だ。結婚したら私と凛が引っ越しするのが当然だろう。

 凛だって遼生さんと一緒に暮らしたいはず。明子さんと文博さんもそれはわかっているようで、凛とできるだけ多くの思い出を作りたいと言っていた。

「でも東京と北海道なんて、飛行機で二時間もかからない距離なんだ。いつでも帰ってきたらいい。みんな待ってるからさ」

「……ありがとう」

 そうだよね、なにも一生会えないわけではない。会いたくなったらまた帰ってくればいいんだ。

「その前にまずは結婚を認めてもらうことだな。まぁ、萌ちゃんと凛ちゃんなら大丈夫! 誰にだって好かれるだろ?」

 和泉君なりにエールを送ってくれているのが伝わってくる。

「それはどうかわからないけれど、でも頑張ってくるよ」

「あぁ、いい報告を持って帰って来るのを待ってる」

「うん」

 和泉君は店番があるからと最後に凛に抱きしめて帰っていった。

 それから少しして視察を終えた遼生さんが迎えにきてくれた。私たちは明子さんと文博さんに見送られ、新千歳空港へ向かった。
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