転生した双子アイドルは伯爵令嬢に恋をする ~一途な恋の音色~
「音楽祭でのピアノ演奏がアスター先生だと知られてから、さらに人気だね」

ご令嬢達に囲まれている澪音。

「アスター先生の見送り、僕も行くね!なんたって避暑地での芝居仲間だし!」

「フフッ。芝居仲間って。まぁ、そうだね。あの芝居があってからこそ、だね」

「ルイ様、先日はありがとうございました。新しい茶葉『ホウジヂャ』、香ばしい独特な風味でとても美味しくいただきました」

「良かった。ほうじ茶美味しいよね。僕とルカも好きなんだ」

「ジェイク様は本当にお茶が好きなんだね。フロックス様と一緒にお茶してるの?」

「ま、まぁ、オーロラ様とは趣味も話も合いますから…」

眼鏡のフレームを触りながら、ほんのりと頬を赤くしている。

「ジェイク様もプレゼントや婚約の際は、我がジュエリーショップをよろしくね」

「なっ!ま、まだそこまではっ!で、では授業が始まりますので失礼します」

「フフフッ。交際は順調そうだね」

足早に自分の席に向かったジェイク様。

「ジュエリーショップもふたりのお陰で今とても順調だよ!噂の『麗しの王子様達』が愛用している店だからってね!」

「そうなんだ」

「ふたりにはもちろんだけど、ルカ様のあの件ではうちも助かっているよ」

「まさかこんなことになるとはねぇ」

そのルカはジェイク様と話をしながら無邪気に笑っていた。



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