転生した双子アイドルは伯爵令嬢に恋をする ~一途な恋の音色~
バレンタイン?

「チョコレート?」

クレアがコクンと頷く。

「甘いものは好きだよ。もちろんチョコレートも」

クレアがパァッと笑顔になった。
か、可愛い!
でもチョコレートがどうしたんだろう?
クレアが僕をチラリと見てから俯いた。

「あの…チョコレートを渡すと……お互いに幸せになれるっていう噂があってね」

「そんな噂があるんだ」

「それでね、ルカがチョコレートを食べているのをあまり見ていないから、どうなのかなって思って……」

「僕に!? あ、ありがとう!」

嬉しい!

「じゃあ、僕もクレアにプレゼントしたいな!」

「えっ!私に!?」

「うん」

お互いにプレゼントすることになった。
夜、僕は嬉しくてルイにクレアからの話をした。

「あぁー、だから最近ご令嬢方からチョコレートが贈られてくるのか……」

「そうだね。どうして?って思ってたけど」

僕達宛にご令嬢方からの手紙や贈り物はよく届いている。
でも僕達にはもう心に決めた人がいる。
だからお礼の手紙とお花を一緒にして送り返しているんだけど、何で最近はチョコレートが多いのか理由が分かっていなかった。

「チョコレートを贈るってなんだかバレンタインみたいだね」

前世の頃はバレンタインの時期になると、事務所に子猫ちゃん達からのチョコレートや贈り物がいつも以上にたくさん届いてたな。

「特に今は2月だし、本当にバレンタインみたい」

この世界での暦は前世と同じで、四季も同じだ。

「そうだね。僕もシェイラに贈るよ。ルカ、一緒に買いに行こう」

「うん!」


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