転生した双子アイドルは伯爵令嬢に恋をする ~一途な恋の音色~
デート

花束を抱えてクレアを迎えに行くと、上品な青いドレスを身に纏ったクレアが階段から降りてきた。

「クレア……とても可愛いよ」

「ルカ……」

「一日早いけど、お誕生日おめでとう」

クレアの好きな八重咲きの薔薇の花束を渡す。

「ありがとう、ルカ」

綺麗な長い髪は思わず触りたくなるほど細く柔らかそうで、甘い香りがした。
青い色のドレスのスカートはレースが重なっていて動くたびにフワリと揺れる。
そして、薔薇を抱えた君は小さくて本当に可愛い。

僕はしばらく目が離せなくて、愛しい気持ちを隠さずに見つめていた。
周りに人がいることもすっかり忘れて…。

どのくらいの時間見つめてしまったのか。
シェイラが近づいてきてこっそりと「ルカ!」と言ってくれた。
僕はハッとして我に帰る。

「あ……行こうか、クレア」

クレアに手を差し伸べてエスコートする。
アリストロ家の人達に微笑ましく見られながら馬車に乗った。

「とても似合っているよ、クレア」

今までの僕とは違う!
僕はニコリと微笑み、クレアに素直に伝える。
僕とのデートの為にこんなにお洒落をしてくれたの?
とても嬉しい。

「ルカこそ素敵よ」

クレアも微笑んでくれた。
僕達、なんだかいい感じじゃないかな?




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