聡明なインテリ総長は、姫を余すことなく愛したい
私としては、紫呉さんの顔がすぐ近くにあって、正直内容が全く頭に入ってこない。
顔がどんどん熱くなっていくのが自分でもわかるほど、ドキドキが加速するばかり。
それに、紫呉さんから香るラベンダーの香水が相まって余計に意識しちゃうっ…。
まだ何か話しているけど、紫呉さんに触れられてる時点でもう、平常心なんて保っていられないんです。
好きな人に触れられただけで、こんなにも心がざわついて、取り乱してしまう。
そんな私の…言うなれば乙女心が、いけないんです。
…ごめんなさい、紫呉さん。
「今さっき言った通り、健全な男子高校生の理性はあってないようなものです。相手が俺だったからいいものの…って、聞いてますか?」
「ど、ドキドキしすぎて、恥ずかしくなっちゃって…頭に、入ってこないんです…」