聡明なインテリ総長は、姫を余すことなく愛したい

「え、マジでいいの!?ラッキー!」



…って、なんかもう日常会話してない??



さっきまで喧嘩をしていたとは思えない会話内容で、呆気に取られてしまう。



「お、お姉ちゃん…あのイケメン誰?」



今の今まで怖がっていたあーちゃんも、2人を見ながら困惑している。



「えっと……」



「あなたがあーちゃんですか?」



なんて説明しようか迷っていると、目の前に紫呉さんがいた。



「は、はいっ…」



あーちゃんは目をハートにして紫呉さんを見つめている。



あはは…うん、普通はそうなるよね。



我が妹ながら、思うことは一緒なんだなぁとしみじみ思う。



紫呉さんとあーちゃんが話しているのを微笑ましく思っていると、紫呉さんの口からとんでもない言葉が飛び出した。



「俺はお姉さんの彼氏です。怪しいものではありませんので安心してください。あっちは弟ですが、気にしないで結構ですよ」
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