悪役令嬢と臆病な子犬

私、処刑されたはずですが…

「罪状、ヴィニータ・イサドレア・ウォルダムは王家に対する反逆の罪で死刑に処する。」

薄曇りの中、両手足を鎖で繋がれ引きずられるように断頭台へと向かった。

 一体私の何が悪かったのだろう。

何故、反逆の罪を着せられているのか理解できないままでいた。
姉に婚約者である第一王子との食事会の時に国王の悪事の証拠を見つけてしまったと相談した。
その後、自宅屋敷に憲兵が押し寄せ捉えられると投獄させられた。
裁判が行われる事が無ければ、第一王子が面会に顔を出してくれることもないままに…。

断頭台から私を見下ろす国王と第一王子の姿が見えた。
第一王子の隣には何故か姉が寄り添っていた。

 あぁ…、そういう事か…。

私は姉に騙されたのだ。
姉は自分が第一王子の婚約者に選ばれなかったことをずっと根に持っていた。だからその座を私から奪いたかったのだろう。

首が切り落される瞬間、第一王子と姉が口付けをするのが目に映った。
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