キミの翼が羽ばたく時。
お兄ちゃんはお休み、と言うと私に背を向けて寝た。
やっぱに意識していたのかもしれない。
お兄ちゃんはやっぱり、こんなにカッコイイ人見たことないってくらいキレイな顔をしていた。
こんなに
すごい人と私は一緒に住んでるんだ。
「……」
私がお兄ちゃんにすり寄ると、お兄ちゃんは私の方に向き直って私の頬に人差し指をプスッとあてた。
「え…」
私は驚いて赤くなった。
ここが暗闇じゃなかったらバレバレだったってくらい。
「まだ会ったばっかなのに、ずっと一緒にいるみたいだよ。」
お兄ちゃんはそう言うと私をギュッと抱きしめた。
「ふあ!」
私は驚いて変な奇声を発してしまった。
「あ……」
お兄ちゃんはハッとしたように手を離した。