香道部の佐山くんに初めての恋をしました。
「……っ……」
彼の胸の中にすっぽり入ってしまった私は、彼の着物に染み付いているお香の香りに包まれる……甘い香りだ。
そういえば、佐山くんと初めて一緒に過ごした時も甘い香りがした。あの頃から、きっと私は彼に初めての感情を抱いていたのかもしれない。
「佐山くん、私ね。初めて恋をしたのが佐山くんなんだよ。だから、嬉しい」
「俺も、すっごい嬉しい。人生で一番、幸せ! 好きになってくれてありがとう」
佐山くんは私をぎゅっと抱きしめた。
まだ恋ははじまったばかりだけど……これからも、この恋を大切に佐山くんと始めていきたいって思う。
私は心の中で何度も「好き」と呟いた。
fin


