同期恋愛は山あり谷あり溺愛あり

 紀子は口元を手で覆って驚いている。

 「……ひゃー、さすが椎名課長。紗良、本当に可愛がられてるね。ま、それ以上だろうけど……」

 「やめてよ。私は大和だけだから……」

 「わかってるよ。そっちもいよいよ大詰めだもんね。やっぱり田村一緒に来てとか言うんじゃないの?」

 「……そうだね。この後今日は話が何かあると思う」

 紀子は私の背中を軽く叩く。

 「決めてるんでしょ、返事?」

 「……うん」

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