The Tricks Played by Destiny
なんなんだ、この2人は。
あたしなんかお構いなしに言い合いを始めたし、2人とも子ども染みた言葉の応酬を続けている。
聞いてるうちに段々苛々してきたあたしは、ついつい、手を出してしまった。

テーブルを叩き、音を立てる。
2対の目があたしに向けられたけど、怯まず睨み返した。



「ぐっ、……まぁいい。俺はジークだ。お前に真名を教えるほど愚かではないっ」

「ジーク、礼は」

「ふんっ、迷惑料だ」



それだけを言うとジークはさっさと出ていってしまった。
後ろ姿にさらに睨みを利かしたのは言うまでもない。



「すまんな、ジークは人付き合いが苦手なんだよ」



苦笑いで教えてくれたレオの声は優しくて、2人の間になんだかよくわからないものを感じた。

話の続きは暖炉の前で聞こう、とレオはすぐに歩き出すから慌てて後を追った。
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