The Tricks Played by Destiny
「ひゃあ、」



大きな音とともに、情けない声が聞こえ、目の前のゲス野郎は腰を抜かし、後ろ手をついて地べたに座り込んでいる。

奴の足元には鉄球。床が少しのめり込んでいる。

鉄球に繋がれた鎖はあたしの右足に続いている。


あたしの右足首には逃げられないよう、鉄球が繋がれている。鉄球のついた鎖が繋がれている鉄の足枷は足首に巻かれ、擦れ合い生傷が絶えない。絶えず鈍痛となって、あたしを襲う。


けれど、今は痛みなど感じない。
それよりも、目の前に怯えたゲス野郎の顔が愉快で堪らない。


肝っ玉の小さい奴は腰を抜かすだけでは飽きたらず、失禁までして震えている。
あたしを、化け物、と怯えている。



「誰か、この化け物を痛め付けておけっ!助けてくれと懇願するまでいたぶれっ!ただし殺すなよっこれでも当主だ」



声に合わせて、足音が多数近付いてきて。
いつもの見慣れた男が部屋の様子を見て、あたしに少し怯んだけれど。


すぐさま、ピシャリと鞭が飛んだ。
< 51 / 60 >

この作品をシェア

pagetop