23時のミャーの大冒険
ミャーは少しずつ移動しているようで、地図上の肉球マークが一つまた一つと増えていく。

「いやー、ミャーの鈴にGPSつけて試作品としてアプリと連動させてたの忘れてたわ、まさか早速役に立つとはな」

颯が左手で私の掌を掴むとそのままジャケットのポケットに入れる。颯はポケットの中で指を絡めた。途端に顔は熱くなる。

「こんだけで?相変わらず真っ赤」 

「やめてよ、恥ずかしい……」

「恥ずかしがんな、キスしたくなる」

「え!そ、外だよっ」

颯がムスッとしながら、目の前の煌びやかな電飾の建物に目をやった。

「くそ、こんなとこにラブホ建てやがって!そのうち土地ごと買い取ってやるっ」

「え、颯……?」

「だってそうだろ!俺が禁欲してんのに誰だよ、この俺の目の前で宜しくヤってんのは!ったく、こっちはマジで禁欲も限界なんだよっ、俺は修行僧じゃねぇんだよっ」

(修行僧って……)

ヒョウが正座しながら、木魚を叩いている姿を思い浮かべて私はクスッと笑った。
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