堕落シンデレラは秘密に同居する。👠

 蓮翔はそっと涙の上にちゅ、ちゅ、と口づけをする。

 ぎゅっ。
 わたしは蓮翔の首に手を回す。

「こわかっ……た……」

 わたしが消えそうな声で途切れ途切れに言うと、ちゅ。

 蓮翔はわたしの唇に唇を重ね、極上に甘いキスをしてくれた。

「もう、大丈夫だからな」

「うんっ……」

「じゃ、このまま寝るとするか」

 え?

 蓮翔はわたしから離れ、わたしの体を横に向け直すと、わたしの隣に寝る。
 そして隣からわたしをぎゅうっと抱き締める。

「蓮翔っ、冷えピタ貼らないとっ!」

「いらない」

「いらないって……」


「お前の愛もらったから、それでいい」


 あ、愛って!!!!

 わたしの顔が、かああっと熱くなる。

「そ、そんなんじゃっ!!」
「て、てか、夜ご飯食べないとっ……」

 すーすーと寝息が聞こえてきた。

 ええっ!?
 寝ちゃった!?!?

 しん、と静まる部屋。

 な、なんだか、今更ドキドキしてきちゃった……。

「こんな体制じゃ、眠れないよ…………」

 わたしはそうぽつり呟くも、そんなことはなかった。

 全力疾走で疲れ切っていたわたしは、即眠りにつき、爆睡モードに入ったのだった。
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