堕落シンデレラは秘密に同居する。👠

 お母さんはテーブルの前に座ると、鞄を横に置く。

 蓮翔はキッチンに行き、冷蔵庫を開け、お茶を取り出して閉めると、3つのコップにお茶を注ぐ。

「羽希さん、運ぶの手伝って」

「は、はいっ」

 誰が羽希さんだああああああっ!!!! 
 正直、キモイです。

 そう思いつつキッチンに行き、
 ケーキの箱を開け、
 6つあるケーキの中から苺のショートケーキを3つ皿の上に1つずつのせてフォークをその横に置いて行く。

 蓮翔はコップとショートケーキとフォークがのった皿を持ち、そのままテーブルまで歩くと、
 テーブルの前に座ったお母さんに蓮翔が、

「お茶しかなく、すみません……」

 と、眉を下げて言う。

「良いわよ、そんなの」
 お母さんがそう言うと、
 蓮翔はお母さんの前のテーブルにコップと皿を置く。

 お母さんはコップを持ち、お茶を一口飲む。

「2人共、早く座りなさい」

 お母さんに命令され、
 わたし達は自分のコップと皿を持って運ぶと、
 お母さんと反対側にコップと皿をそれぞれ置き、並んで正座で座る。
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