堕落シンデレラは秘密に同居する。👠

「ねぇ羽希ちゃん、誕生日とか血液型も蓮翔くんと同じなの?」
 ブラウン色でツインテールの女子が尋ねてきた。

「誕生日は5月25日で一緒だけど」
「血液型はわたしがOで、蓮翔がAだよっ!」

「え、5月25日? 今日じゃんっ!!」

 えっ……今日、25日?

「よしっ、とにかく、羽希ちゃんっライン交換しよっ!」

 えっ。

「ちょ、あんただけずるいっ」
「羽希ちゃんっ! 私も交換いい!?」
 茶髪でストレートロングの女子が言う。

「私も!!」
 女子生徒達が次々に叫ぶ。

「ねーねー、蓮翔くん、まだ交換してなかったよね?」
「蓮翔くんも交換しよ!」

「あとでね」

 蓮翔は爽やかな笑みを浮かべる。

 な、なんか、次から次へと女子達の甲高い声が聞こえてきて……。
 頭、くらくらしてきたっ……。

 ああっ、家に帰りたい。
 小説書きたいっ……。

 わたしの顔と体が急激に熱くなっていく。

 ぷしゅ~っと沸騰した状態になったわたしは、くらくらして蓮翔に向かって倒れた。

「おい……!?」

 蓮翔はわたしを支える。

「小説……小説……」 

「……もうこの粉被りだめだわ」
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