堕落シンデレラは秘密に同居する。👠


「う……ん……」
 しばらくして、わたしは目覚めると白い天井が見えた。

「大丈夫か?」
 椅子に座った蓮翔が声をかけてきた。

「あれ? ここ、どこ?」

「保健室。廊下で倒れたんだよ」

 え、倒れた……!? 

「授業は?」

「もうとっくに全部終わったよ」

 全部終わったって事は、
 え~~、わたし、また爆睡しちゃったの?

「何しに来たんだろ、わたしっ……」

「寝に来たんじゃね?」

 え~~~~。 

 蓮翔は遠い目をする。

「慣れねぇことはするもんじゃねぇってことが、今日のお前を見て分かったよ」

「……蓮翔が保健室まで運んでくれたの?」

「ああ。クソ軽かったよ」

 クソ軽かったって……なんか喜べない。
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