堕落シンデレラは秘密に同居する。👠

「座ろっと」

 わたしが席に着くと、蓮翔はわたしの後ろの席に座る。

「蓮翔、前後だって言ってたけど、本当だったんだねっ!」
 わたしは蓮翔の顔を見ながら言う。

「嘘つく訳ねぇだろ」
「あ、そうだ。今日、俺等誕生日だろ?」
「ハピバでも歌うか」

 えええええええええ!?!?

「こ、ここで?」

「うん」

 恥ずかしいなぁ。

「じゃあ、歌うぞ。せ~のっ」

「ハッピーバースデートゥ~ユ~♪」
「ハッピーバースデートゥ~ユ~♪」
「ハッピーバースデーディア~」

 わたし達は手を軽く叩き、声を重ねて歌う。

「粉~~被り~~♪」

「闇王子~~♪」

「ハッピーバースデートゥ~ユ~♪」

 わたし達は歌い終わると、

「何が粉被りよ」

「闇王子とはなんだ闇王子とはっ」

 と言い合う。

 そして、ぷっとわたし達は笑う。

「歌ったことだし、帰ろっか、蓮翔……」
 わたしがそう言うと、
 蓮翔はわたしの唇に自分の唇を重ねてきた。

 えっ…………。

 温かい舌が入ってきて優しく絡められる。

「っ……」
「れんっ……」 

 蓮翔はわたしの手に指を絡める。

 蓮翔の舌はもうわたしを離してはくれなかった。
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